FM三重「ウィークエンドカフェ」2011年8月6日放送

今回のお客様は、尾鷲の『夢古道おわせ』で大人気の『お母ちゃんのランチバイキング』で旬の食材を使ったお料理を提供している『向井フレンズ』代表の、黒次美(つぐみ)さん。
3地域のグループが週代わりで調理を担当するランチバイキング。
『向井フレンズ』は、もう5年も続けています。
「こんな楽しい仕事は他にない! つらいと思ったことは一度もない!」と笑う黒さん。
長く続ける秘決、楽しく続ける秘訣・・・そして、地域への思いをお聞きしました。


(左後から2番目が黒さん)

■これからの季節はどんな料理が?

『お母ちゃんのランチバイキング』は、ウチも含めて3つのグループが週替わりで調理を担当しているんですわ。
ちょうど私ら『向井フレンズ』が担当する8月8日からスタートするのが、『クキ漬けフェアー』。
クキ漬けっていうのは、ヤツガシラの茎・・・ズイキで出来た漬物で、夏のお漬物。
もうね、とっても人気があるんですよ。

地元の人が漬けた『クキ漬け』を使わせてもらうんやけど、今から足りるか心配していくらい(笑)
だいたい3週間で30キロくらい使い切っちゃうんですよ!

食べ方はね、ソウダカツオや生節を焼きにして、まぶして食べる。
一度食べたら病みつきになりますね。

ただホントはクキ漬けだけじゃなくイモも欲しいんやけど、今の時期は獲れないので、料理を考えるのに苦労します(笑)

■『向井フレンズ』が調理担当となって5年・・・もうベテランですね!

最初は仕込みに時間がかかったんで、朝は4:30からはじめないと間に合わなかった。
今では5時過ぎでも大丈夫だし、帰りも早くなりましたね!
材料も、最初の頃は買いすぎたり足りやんだり・・・みんな主婦やで、とまどうことだらけでした。

周りの人からは、「1,2年でやめるに決まってる」と言われましたけどね、
私らは「これから何かしたい!」という、人生への意欲があったんです。
とは言っても、若い身体でもないし(笑)

なんで、1週間やって2週間休めるのも魅力でした。
毎日だったらきつくて、続かなかったですよ(笑)

お金もね、赤字は困るけど、一週間家でご飯作らなくても大丈夫なくらいにはなってるし・・・余ったおかずを皆で分けたり。
みんな主婦やでな、しっかりしてるんですわ(笑)

■このお仕事をはじめて、何か変わったことは?

私と同い年の人が他に3人いるんで、一緒にご飯食べに行ったり旅行に行ったり・・・60歳を越えて、毎日が楽しいですわ。
それから、他のチームさんが調理担当の時に食べに行ってね・・・あ、これはウチでも作ってみよ!とか参考になります。
逆に他のチームさんも食べに来てくれたり・・・お互い研究しあっています。

■もちろん使っている食材は・・・

地元産です!野菜や魚も!
仕入れもしますけど、農家さんからいただくことも多く、本当にありがたいです。
食材が足りない・・・と、誰か一人に言ったら、みんなが手を回しあって問い合わせて、なんとか集めてくれるんです。
若い人も協力的なんですよ。

『夢古道おわせ』に野菜を卸している農家さんもいる関係で『向井』の地域も活気付いたように思います。
みんな一人で農業をしているんで、畑もそんなに大きくない・・・でも、使う野菜や旬の野菜を、みんなで持ち寄ってくれるんですよ。
時期のもの、旬のものをお客さんにお出しできるのは、本当に幸せですね。

■毎日が楽しい!? 

この仕事はやっぱり、好きじゃないと出来ないですよ。
やることはいくらでもあるし、ずーと動いていても、私は全然苦にならないです。

お魚をいっぱいもらって、どう料理しようか途方に暮れることもあります(笑)
けど、卸して冷蔵庫にしまうまでやらんと、気がすまないですね・・・たとえ夜遅くなっても。
それで夜遅くなってもね、朝は4時にシャキッと起きれるんですよ。
でも何が一番楽しいって、人と仲良くしながらできること!

■大学生インターンのお母ちゃん的存在!

まあ、インターンの学生さんを泊めてあげたり。
そんな時は、焼肉したり、お好み焼きしたりね。
インターンの子はお風呂の掃除もあったりするので、遅くなるけど、起きて待ってますよ。
一生懸命で可愛いから、世話し甲斐があるじゃないですか!
思い出も作ってあげたいでしょ。
それに、いつかまた尾鷲に戻ってきて欲しいな・・・ていう思いもあります。

これからは是非、若い人も来て欲しいですね。
やる人みんな、楽しい言うんだから、絶対楽しいです!
間違いないです!(笑)